国家総合職教養区分試験について①~試験概要~
0. はじめに
さて今回は国家総合職試験教養区分について。
熱が冷めやらぬうちに、と先に官庁訪問編について投稿してしまったのは若干の戦略ミス。
最初に言っておかなければいけないことは、これはあくまでも私(2021年度受験)の体験記であるということ。
実は2022年度から国家公務員の志願者を増やすために試験制度が変更され(問題はそこではない、と誰もが思った…)、教養区分試験も一部本記事の内容から変わってしまった。
そのため、受験生の皆さんにおかれては、是非最新の情報(※1)をチェックしてもらいたい(もっとも、今回変更となるのは日程的な部分が主なので、まだ試験内容についての記述は参考になると思う)。
1. そもそも教養区分って…
さて、まずはこの教養区分試験の位置付けについて説明したい。
いわゆるキャリア官僚になるためには、「筆記試験」に合格した上で、官庁訪問をパスしなければいけない。
そしてこの「筆記試験」にあたるのが教養区分。
実はこの他にも「筆記試験」にあたる区分は存在していて、次年度に行われる専門区分(法律区分や政治国際区分、院卒区分(←専攻ごとに幾つかジャンルがある)など)がある。
教養区分は20際以上30歳未満であれば誰でも無料で受験可能で、ここで落ちても半年後くらいの専門区分に受かれば官庁訪問にチャレンジできる。
つまり、教養区分を受けない理由はない!
ちなみに倍率はだいたい15~20倍。
2. 試験科目概要
そして教養区分は1次試験と2次試験から成る。
概要はこんな感じ(カッコ内は配点)
1次試験
①基礎能力(択一)試験(5/28)…公務員版センター試験
②論文試験(8/28)…論文試験
2次試験
③企画提案試験(5/28)…現役官僚にぼくの政策をプレゼンしよう!
④政策討議試験(4/28)…グループディスカッション(GD)
⑤人物試験(6/28)…「面接」と聞いて大体みんなが思い浮かべるような試験
また、TOEFLやTOEIC、IELTSのスコアや英検の取得級に応じて少しだけ点数が加算される(※2)。
10月初めに1次試験が行われ、ここでの①と②の点数に基づいて「足切り」が行われる。
ここをくぐり抜けたら11月下旬の2次試験にチャレンジでき、①~⑤の総合点+民間英語資格試験に応じた加算点で合否が決まる。
2次試験にも受かれば「最終合格」となり(「最終」なのにまだ道は続くっていう…)、官庁訪問へのプラチナチケットをゲット。
次回以降で各科目について詳しく説明していこう。
※1
人事院公式HP
https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/sougousyoku/kyouyoukubunn/kyouyoukubunn.html
※2
国家公務員採用総合職試験における英語試験の活用
https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/sougousyoku/kyouyoukubunn/220705_eigo_tougouban.pdf